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令和3年春彼岸~令和3年秋彼岸 千妙寺展示室展示テーマ
2021年03月10日
今回の展示のテーマは、2つあります。
1つめは、宸筆による神号・寺号などの墨書です。
宸筆とは天皇の記した墨書です。室町時代の後土御門天皇筆「南無天満大自在天神」、安土桃山時代の後陽成天皇筆「千妙寺」など三幅、計四点を展示します。
天皇自らが記すことで、墨書で認められた神仏の名とともに、墨書それ自体も尊重されました。
こうした墨書の存在から、15~16世紀において、千妙寺と朝廷との関係が、いかに密接だったのかがわかります。
2つめは、諸堂焼失後の、復興事業に関する文書です。
江戸時代、享保13年(1728)、千妙寺は、火災による全山焼失という奇禍に見舞われました。翌14年から復興事業が始まりましたが、今後の展開が見えないとして、住職が辞任する事態まで起きています。そこで、総本山である上野の寛永寺は、住職ではなく、留守居役を置いて事業を進めることにしました。現在の本堂は、元文3年(1738)の落成です。
このほか、文化7年(1810)には、黒門(表門)から境内に至る敷石敷設の勧化を、門徒が請け負っています。江戸時代は勧化によって、多くの人々から資金を集める手法が定着していたのです。