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令和4年秋彼岸~令和5年春彼岸 千妙寺展示室 展示テーマ
2022年09月19日
今回の展示テーマは、2つあります。
1つめは三幅対の絵画です。
三つの掛軸でひとつのテーマをなす絵画2件です。
1件目は、室町時代後期の禅僧絵師・祥啓の落款のある三幅対です。三人でひとつの顔を表す中幅、左幅・右幅には竹林に遊ぶ雀が描かれます。
2件目は布袋を中心にとして左幅・右幅には鳥を描くものです。
三幅対は一幅ずつをみると、何の関係もなさそうに思えます。しかし、そこには絵師・依頼主の深遠なテーマが込められているはずです。それぞれ、想像してみましょう。
2つめは千妙寺の資産運用に関する文書です。
大きな寺院の収入は、主に寺領である田畑からの年貢、そして檀家・信者からの寄付金です。
とくに堂宇の新築・修理のために寄付された金銭を祠堂金(しどうきん)と称します。金額的にも大きいです。
そして金銭が必要な人に融資して、金利を得ることに努めました。積極的な資産運用です。ただし、管理を怠れば祠堂金は減ることになり、回収ができなければ不良債権になってしまいます。そうした祠堂金をめぐる千妙寺の資産運用の実態を、文書をとおしてみていきます。